なおちです。今回は「伊岡瞬」の「不審者」をちからのかぎり紹介します。
これぞ伊岡瞬。といった定番の物語だと思います。
- 概要
- 書評
1. 概要
家族4人で平穏に暮らす里佳子の前に突然現れた1人の客。夫の秀嗣が招いたその人物は、20年以上音信不通だった秀嗣のあに・優平だと名乗る。しかし姑は「息子はこんな顔じゃない」と主張不信感を抱く里佳子だったが、優平は居候することに。その日から不可解な出来事が続き・・・・・・。家庭を侵食する、この男は誰なのか。一つの悲劇をきっかけに、すべての景色が一変する。緊迫のサスペンス&ミステリ。
裏表紙あらすじより
著者:伊岡瞬
出版社:集英社文庫
ジャンル:サスペンス、ミステリー
文量:392p
2. 書評
※作品の設定や構成など、一部ネタバレを含みます。
読みやすさ:★★★★☆
エモさ :★★★☆☆
後味 :★★★☆☆
- ヒューマンサスペンスが好きな人
- 伊岡瞬の書く世界観を知りたい人
伊岡瞬の得意とする、なにか得体の知れない恐怖がじわじわと迫ってくる物語。
○読みやすさ:★★★★☆
基本的に主人公・里佳子の視点で物語は展開される。
時間軸の往来もあまりなく、読みにくさは全くといっていいほどないです。
だが、小説をそこそこの数読んでいる読者にとっては展開がある程度読めてしまう気がします。
そのような読み易すぎる一面がある。
○エモさ:★★★☆☆
「ああ、あるよね」と理解を示せるような日常生活の描写。
女性にとっては特に共感できるのではないかと思うが、
残念ながらなおちにとっては
めちゃめちゃ惹き込まれるような描写までは至りませんでした。
○後味:★★★☆☆
正直なところ、裏表紙のあらすじと序章の数ページで結末は予想できてしまう読者も多い印象。
ある意味、伊岡瞬の定番とも言える作品なのではないでしょうか。
伊岡瞬ってどんな物語を書く作家なのか知りたい人、あまり小説に馴染みのない人にはおすすめできる作品です。